穢れた当て馬としての中国産

 会社の同僚と野菜が高い、という話を延々する。安い生カツオがあっても薬味の方が高くついてしまうご時世だ。
 同僚がぼやいていたのが、ニンニクなどは必ず中国産と国産(大概青森産だ)の物が二種類並べて置いてあり、中国産はネットに複数個入って158円やそこらで青森産はまるまる1個が下手すると498円くらいする、というのである。私が普段行くスーパーはもう少し安く298円とかそんなもんであるので、どこで買い物をしとんねん、と突っ込んでしまったが、要は、国産のニンニク単品で見るとわー高いよう! と抵抗してしまうが、隣に中国産が置いてあると、でも中国産は買いたくないしな……という心理が働いてやっぱり国産を手にとってしまう、というのである。
 スーパーの棚でもどっさり残った中国産と、売り切れ間近の国産、という構図をよく見かける。売れないなら仕入れなければ良いのでは、とも思っていたが、当て馬として中国産のものが存在しているのかもしれない。